第5話 「コンテスト」

 

選考は星間ネットの投票で決定する。

優勝候補はバックに大手プロダクションがついてる「ファイズ」。

しかし途中経過を見ると「USB」が常に僅差で「ファイズ」を上回っているのだ。

 

「あいつ・・・マジにやりやがった・・・」

投票は1人1票で、住民登録台帳と照合されるため、組織票はあっても不正は厳重に監視されている。

しかし、所詮プログラム。

星間ネットをハッキングし、未投票の人を検索しなから、ファイズへの投票数を参照して、常に僅差で上回るプログラムを組んだ奴がいるのだ。

それが北海道大学自慰研究会総帥で古くからの友人「Tomorrow」である。

 

彼は裏の世界でも有名なハッカーで、15歳の時に作った「エロ・ムービーのモザイクを完璧に予測し補正して甦らせるプログラム」は今でも売れてるロング・セラーで、巨万の富を得た。

今回のことも本人は腕試し程度に考えているらしい。

 

で、結局「USB」は優勝してしまった。

表彰式は50万人収容可能の東京ドーム(2493年完成)で行われ、ブーイングの中、賞品の船が贈呈された。

レコーディングは来月の予定だ。

船は「U.S.S.ディファイアント・レプリカ ハヤブサ」。

困ったのは置き場所だ。

全長100mもあるのだから通常の駐車場に置ける訳が無い。

空港に預けるにしても大金なので、Tomorrowの自宅(札幌市南区全部)に預かってもらうことになった。

 

ストーリー、はしょり過ぎ?

 

つづく